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2022.04.13

フィラリア症は予防でしっかり対策を。症状や予防法についてわかりやすく解説します。

笑顔の柴犬

春になり、少しずつ暖かくなってきました。犬を飼っている方にとって、この時期はフィラリア症予防のシーズン。死に至るリスクがある一方で、きっちり予防をしていればほぼ100%防げる病気です。本記事では、WOLVES HANDグループの獣医師監修のもと、「フィラリア症」について、その原因や対策をわかりやすく解説していきます。

 

フィラリア症ってどんな病気?

フィラリア症は、別名「犬糸状虫症(いぬしじょうちゅうしょう)」と呼ばれ、その名の通り、糸状の寄生虫が心臓や血管に寄生し循環不全を起こす病気です。

感染した場合、呼吸困難や心不全を引き起こす可能性もあり、日々のしっかりとした予防が大切になります。

 

フィラリア症の感染経路

フィラリアは、犬のからだと蚊のからだを行ったり来たりしながら増殖していきます。

フィラリアに感染した犬を蚊が吸血した際に、犬の血液から0.3mmほどの小さなフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が蚊の体内に入り込みます。蚊の体内で感染能力のある幼虫まで成長し、蚊がほかの犬を吸血した際に犬の体内に入り込みます。その後1~2か月かけて血流によって心臓や肺まで運ばれ、糸状の成虫に成長していきます。成虫は犬の体内で幼虫を産み、生まれた幼虫は血管を通って全身に流れていき、蚊に吸血されることで別の犬に移動していきます。

全身が毛で覆われていても蚊には刺されるので注意が必要です。また、蚊を媒介にしているので、室内で飼われている犬よりも屋外暮らしの犬の方が感染しやすい傾向にあります。

 

フィラリア症の症状

蚊からフィラリアの幼虫が犬の体内に入ってきても、すぐにフィラリア症の予防薬で駆除すれば問題ありません。また、成虫が心臓に寄生しても、初期症状はほとんどありません。

しばらく経ってから症状が出るケースが多く、「咳が出る」「元気がない」「食欲がない」などの症状がみられます。そのまま放置すると症状は悪化していき、「心不全」「肺の障害」「腹水(おなかに水が溜まる症状)」などの症状がみられ、最悪の場合死に至ります。

 

猫への感染リスク

フィラリア症は主に犬に感染する病気なので、以前では猫はそれほど心配しなくてもいいとされていました。しかし近年では猫がフィラリア症に感染しているケースも報告されています。また、猫がフィラリア症に感染した場合、寄生する場所によって症状が異なり、検査による診断がしづらいことから突然死を引き起こすこともあります。

猫も犬と同様にフィラリア症対策を行うことが望ましいと考えられます。

 

フィラリア症の予防方法

フィラリア症は、きちんと投薬していればほぼ100%予防ができる病気です。ただし、この予防薬は成虫にはほとんど効果がないため、幼虫が成長する前に駆除することが大切です。

一般的には蚊が発生する時期に合わせて、春頃から冬の時期までの予防が推奨されていますが、WOLVES HANDグループでは年間を通した予防を推奨しています。

理由としては、主に3つです。

①住環境の向上により、物置やエアコン室外機付近など、屋外でも暖をとれる場所が増えていること、室内環境が年間を通して安定している家庭が増えていることから、冬場であっても蚊が発生するケースが報告されている。

②数か月の投薬しない期間をなくすことで、不注意による投与忘れを防ぐ。

③フィラリアに限らず、一部の他の病原性寄生虫および人獣共通寄生虫の感染予防にも効果が期待できる。

簡単な予防を行うことで愛するペットをフィラリア症から守ることができます。できる範囲でしっかりと予防することを心がけましょう。

 

フィラリア症にかかってしまったら

うっかり予防を忘れてしまっていた場合など、万が一ペットがフィラリア症に感染してしまったら、なるべく早期の治療が必要となります。治療法は症状によっても変わってきます。

温存療法

比較的症状が軽いケースでは、寄生したフィラリアを駆除するのではなく、これ以上数が増えないように抑えこむための治療を選択することがあります。

寄生したフィラリアの死骸が血管等に詰まってショックを起こすことがないよう、効果を抑えた予防薬を投与し、幼虫の数が増えないようにしつつ、すでに寄生している成虫が寿命により死ぬのを待ちます。

短期的にはリスクが小さいですが、数年間はフィラリアが心臓に寄生し続けるため、少なからず心臓はダメージを受け続けます。

 

成虫の駆除薬の投与

フィラリア予防薬では、体内に寄生する成虫を駆除することができないため、駆除用の薬を投与する必要があります。

寄生数が多い場合、まとめて駆除すると心臓や肺への負担が大きくなるため、複数回に分けて投薬することで少しずつ駆除していく等の配慮が必要となります。

 

手術による摘出

症状が進行している場合、血管の中にカテーテルを通し、心臓や肺に寄生した成虫を摘出する手術を行う必要があります。

この手術には特殊な設備と高度な技術が必要なため、対応できる動物病院や獣医師は限られてしまいます。また、犬のからだには大きな負担がかかってしまいます。

 

まとめ

〇 フィラリア症は、糸状の寄生虫が心臓や血管に寄生し循環不全を起こす病気です。

〇 フィラリアは、犬のからだと蚊のからだを行ったり来たりしながら増殖していきます。

〇 しっかりと予防を行い、未然に発症を防ぐことが大原則です。

 

フィラリア症はしっかりとした予防により未然に防ぐことが大原則です。愛するペットを守るだけでなく、他の犬や猫へフィラリア症の感染をまき散らすことが無いように気を付けましょう。