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2022.01.14

【犬の歯石】重度の歯周病は口以外にも影響が!! 病院へ急げ!! Vol.15

歯のケアを怠ると、重度の歯周病になり目にも影響が出ることが。
歯石になる前に歯垢を落とす方法を解説します。

メインMC・安藤:WOLVES HandメインMCの安藤です。

獣医師・山下:獣医師の山下です。

安藤:お願いいたします!

山下:お願いいたします!

山下:今日は実際にワンちゃんに来てもらって、実践編ということです!

安藤:はい!

山下:以前、歯が折れてしまったという内容をご紹介しましたが、その時のコメントでワンちゃんの歯のケアについて知りたいですというお声がありました。そこで、実際にお答えしていきたいなと思います!

山下:口の中を嗅いでもらえますか?

安藤:ごめんね、プーちゃん! (嗅いでみる) 魚みたいな臭い……(笑)

山下:(笑)

山下:本当にこういって申し訳ないんですけど、ちょっとこう、ドブ川のような臭いがしたりするのは、歯周病菌の臭いです。

山下:色を見てもらったら犬歯がわかりやすいんですが、歯茎の根元、境目のところが黒っぽくなっているのがわかりますか?

安藤:はい!

山下:そして全体的に茶色になっていて、その上の歯肉と呼ばれる歯茎が真っ赤に腫れ上がっていると思います。これくらいの状態は中等度の歯肉炎になっております。

安藤:おおー……。

山下:歯石というのは、歯垢というべちょべちょしているものが大体72時間くらい、約3日くらいかけて歯石になると言われています。今こちらのワンちゃんに付いているのは歯石です。

安藤:歯石。

山下:はい。

山下:歯石というのは歯磨きでは取れないんですよ。

安藤:ええー!!取れない!

山下:だから、歯垢から歯石になる3日間の間で一番大事なのは、「歯磨きをして歯垢を落とす」ということです。

安藤:歯磨き、はい。

山下:歯石になる前に。

山下:残念ながら今回のプーちゃんは歯石になっています。奥歯には、白い石みたいなのが付いているのが分かりますか?

安藤:あー!本当だ!親知らずではないんですね。

山下:違うんです。これは歯の上についた歯石の塊なんですよ。

山下:実際にお口のケアをするとなると、一度歯石除去をしてあげて、先程お伝えしたように歯磨きを少なくとも3日に1回します。

安藤:3日に1回。

山下:はい。一番理想なのは、毎食後。人間と一緒です。

安藤:毎食後!

山下:食事する度に歯垢はつきますので、それを取ってあげるという毎食後が理想ですが。やっぱり嫌がる子も多いですし、ワンちゃん猫ちゃんにそれを施すというのは苦労が多いと思います。

山下:小さいうちからお口を触ってあげたりとか、スキンシップの一環で歯茎を触ったり。抵抗なく歯茎を触るのを受けてくれるような子になっていれば、年を重ねたときにもお口のトラブルがあったときに獣医さんに触らせてくれます。

安藤:はい!

山下:お口を触ることに抵抗ないようにしてもらっていると、私たちも非常に助かります。

安藤:はい!

山下:歯磨きの仕方は歯ブラシを使うこともありますし、手にガーゼを巻いて口の中に指を入れてクリクリっとする方法もあります。

安藤:おおー!

山下:あとは歯磨きガムも。

安藤:歯磨きガム、ありますね。

山下:充実していますね。

山下:他に多いのは、ロープのおもちゃをガジガジしている最中に歯垢って取れます。

安藤:おおー!

山下:歯の根本ってすごく深いんですよ。そこまでバイ菌が入り込んでしまうと、皮膚を貫通して目の下ぐらいから膿が出てきたりとか目の下がパンパンに腫れている状態になったり、重度の歯周病ではそうなります。

安藤:歯周病、はい。

山下:目の下が腫れるというときに、まさか歯から来ているなんてということもあります。そういった意味で、歯は侮ってはいけないと思います。実際に歯がピカピカになる様子を見せていきたいと思いますので、後編もお楽しみに! 

安藤:はい、楽しみです!

今回の総括

安藤:それは、今日のまとめをお願いします!

山下:歯石は一度付いてしまったら歯ブラシやガーゼで取ることはできないので、歯垢の段階でできたら毎日、日常のお口のケアをしてあげてください!

山下:歯石になってしまった後でも実際にできることはありますので、歯周病・歯肉炎というのを侮らずにぜひ動物病院の先生に相談してみてください!

安藤:ありがとうございます!次の記事でお会いしましょう!さよなら!

山下:さよなら!