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2021.11.19

その行動は逆効果!犬の陰部から膿が出ている事に気づけ! vol.5

今回は雄犬の陰部から膿が出ているときの治療法や
そうならないための予防法をお伝えしていきます。
ぜひ、最後までご覧ください。

獣医師・山下:今日は衝撃的な映像になるんですが、これはワンちゃんの隠部です。

メインMC・安藤:はい。

山下:男の子です。おちんちんの先から膿が出てしまったんですよ。

安藤:膿が出てしまった、えー!

山下:これがティッシュに付いた膿です。

安藤:黄色くなっていますね。

山下:膿と言うくらいなので膿んでいるんですね。液体自体が緑や白っぽいドロッとしたものです。傷口や目ヤニから出る膿と一緒です。

安藤:一緒なんですね。

山下:でも、それ以外に実際に症状がないんです。ずっと舐めているということもないですし、飼い主さんも自身も気づかないので、他の身体検査をしているときに獣医が気付くケースが結構多くあります。

安藤:えー!

山下:でも命に関わることではないです。

山下:陰茎と周りの包皮の間にバイ菌感染が起こっていて、そこでバイ菌が増殖して膿として出てきているという状況です。

安藤:そうなんですね。

山下:陰茎と包皮の間にポンプで消毒液をチューっと入れて、先っちょを指で塞いで中をすごく洗います。皮膚と陰茎の間を洗っているような感じです。

安藤:はい。

山下:これは自宅でもできるので、飼い主さんに1日に1回〜2回やってもらうようにしています。

安藤:それでどのくらいで治ってくるんですか?

山下:1週間くらい続けてみて膿の量が減っていれば、良い治療経過です。でも、元々気にして舐めているような子だったら、口のバイ菌がどんどん入ってしまうので、悪化してしまう場合は飲み薬の抗生剤を使って体の中からバイ菌をやっつけることも必須になってきます。

山下:今ぐらい軽度な場合だと、1日1回〜2回洗ってもらうでいいかなと思います。この症状がどうして起こる理由として、一番多いのは口のバイ菌が隠部に入ってしまうと言うことです。例えば、おしっこをした後に気持ち悪くて舐めたりとか、おちんちんを舐める癖がもともとあるような子は、日常的に発症しやすいです。

安藤:気をつけたほうがいいですね!

山下:トイレの後にこまめに拭いてくれる飼い主さんもいるんですけど、外からの刺激やバイ菌が入ってしまって「包皮炎」と言うこの状況になってしまうこともあります。

安藤:はい。

山下:陰茎自体も赤く腫れ上がる子もいるので、四六時中舐めているってなってしまうと、ネッカー(襟巻き)をして舐めないように2〜3日集中的に治療することもあります。

今回の総括

安藤:先生、今回のまとめをお願いいたします!

山下:はい!いつも一緒に過ごす動物さんたちがいると思うんですが、体のどこかからいつもと違う液体が出ていたり、いつもと少し違うなという時。小さなサインでも見逃さないようにしてもらって、気になることがあったら動物病院に来てもらえたらいいかなと思います。

安藤:ありがとうございました!次回もお会いしましょう!さよなら!

山下:さよなら!