BLOG
ブログ

2023.01.17

【閲覧注意】足を粉砕骨折したチンチラ…術後の経過について解説します Vol.61

チンチラの粉砕骨折……
インプラントを抜くまで気は抜けません
手術後の経過をお見せします!

獣医師・水野:今日は以前ご紹介したチンチラちゃんの、
骨折からの手術後の状態の話です。
実際にどういう風に治っていったかというのをお見せしたいと思います。

水野:この子は粉砕骨折でしたので、
この時点で綺麗な見た目にはなっていませんが、頑丈な骨になっています。
骨の中のピンを抜く手術をする段階です。

スタッフ:もうピンを抜くんですね。

水野:そうですね。
インプラントは残してもいいのですが、やはり人工物なので悪さをすることがあります。
あとは、インプラントが入っていると自分の骨自体があまり強くなりません。

だから、再骨折のリスクが高まることがありますので、
基本的にはインプラントは抜く方向になっています。

水野:実際にこれがインプラントを抜く手術の光景です。
ピンを抜くだけなので、皮膚を切る範囲は非常に小さく済みます。
実際にピンを掴んで、ペンチで抜いていきます。

スタッフ:ピンは2本入っていましたよね?

水野:そうですね。
この段階で2本とも抜きます。

複数入っている場合は1本ずつ抜くこともありますし。
全部一気に抜くということもあります。

水野:今インプラントを抜いています。

スタッフ:スーっと抜けるんですね。

水野:そうですね。
実際には骨と噛んでいるのですごく抜くこと自体は硬いですが、
なるべく本人に負担がかからないようにします。

水野:インプラントの抜去をする時に、
抜く時や抜いた後は非常に骨折しやすい状態になりますので、
かなり気を遣う作業になります。

スタッフ:手術をしてピンを入れた時から、
どれくらいの期間が経ってから抜くものですか?

水野:動物の若さや折れ方によりますが、1ヶ月〜半年くらいで抜くことが多いかなと思います。

この子の場合は粉砕骨折だったので、かなり時間をかけた方ではあります。
それでも半年以内には抜いていますね。

水野:抜いた後のレントゲンがこういう感じです。
骨がしっかりくっついているのが分かるかと思います。

水野:正常な折れていない方の骨と比べると、かなり歪な形をしていますが
頑丈な骨には仕上がっているかなと思います。

スタッフ:通常の骨よりも太くなっていますね。

水野:骨折をすると骨が太く頑丈になるというのは、
人でもよく言われているので分かりやすいかと思います。

水野:実際に手術をして、ピンを抜いた後です。

スタッフ:元気に走っていますね。

水野:元通りの生活ができるし、ジャンプもできるということで、
すごく元気になったかと思います。

スタッフ:先生、ありがとうございました!

水野:ありがとうございました。