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2022.06.01

【絶対見て】犬が嫌がらない爪切りの方法 Vol.32

犬の爪切りは自宅でもできる!
ワンちゃんを痛がらせることなく爪切りはどうやって行うのか?
愛犬のために役立つ知識を学びましょう!

獣医師・山下:白い爪の子は、血管に向かって切り進めていきます。爪が黒いタイプのワンちゃんは、血管がどこまで来ているか分からないですよね。

山下:今回はワンちゃんの爪切り講座です。実際に爪の白い子・爪の黒い子の爪切りを撮影しましたので、ご覧ください。合わせて質問のコーナーも設けましたので、ぜひ最後までご覧ください! ではどうぞ!

山下:爪切りを始めていきたいと思います。この子はプッチちゃんです。白い爪の子なので、見やすい方ですね。

山下:こんな感じで、血管が良く見えると思います。なので、あまり失敗はしないかなと思います。まず、切り進めていきます。

山下:こんな感じの断面ですね。白い爪の子は、血管に向かって切り進めていきます。トリマーさんがやってくださっているように、まずスパッと行けるところまで切ります。あとは、周りを切りそろえていくような感じです。この方はプロなので速いですね。

山下:こんな感じです。上手ですね。

山下:血管の方を横から見ると、こうなります。凄く綺麗だと思います。

山下:今度は、皆様向けにゆっくり切ってもらいますね。

山下:まずは血管の見える手前まで、バツンと切ってもらいます。しっとりしている部分が見えるでしょうか。

山下:そして、尖った部分を細かく切って、丸みを帯びた形にしていく感じです。

山下:ヤスリがある場合は、それを使ってもOKです。とにかくご自宅では、角を取るような感じで、丸く仕上げましょう。

山下:次は爪が黒いタイプのワンちゃんですね。パティちゃんです。お願いします。

山下:爪を見てもらいます。このように、血管がどこまで来ているか全く分からないですよね。こういう場合は、先ほどお伝えしたように、しっとりしているところを確認します。

山下:今、これだと乾燥しているのが分かるでしょうか。

山下:それを切り進めていくと、こちらですね。しっとりしているのが分かりますでしょうか。

山下:こちらも切り進めていくと、乾燥しているところから、しっとりしているところが見えてきました。こんな感じですね。

質問者:もし爪を切っていて、短く切りすぎて出血させてしまった場合は、どうしたらよいでしょうか?

山下:そうですね、こちらが爪の構造です。万が一、ズバッと切ってしまった……という時ですね。

山下:まずすぐに、ティッシュを持ってきてください。ティッシュを持ってきて、ひたすら爪のところを、押さえて止血をする。ギューッと圧迫します。

山下:押さえて、30秒くらい経ったら1回見てください。まだそこからポタポタ垂れる場合ですね。

山下:その場合、すぐに粉系のもの(小麦粉・片栗粉)を持ってきてください。その間も、誰かがずっと止血します。

山下:だいたい、この「ギューッ」の止血をしておけば、止まります。そんなに太い血管ではないので止まりますが、長ければ長いほど良いので、しっかり止血してください。

質問者:ケージに爪をひっかけてしまって、爪が取れてしまいました。血も出ています。ただ、夜中なので、病院は開いていないです。そういったとき、どうしたらよいでしょうか?

山下:そうですね。こうして爪はしっかりくっついています。しかし、爪が伸びてしまって鉤爪になっている子は、S字フックのようになっています。そのため、ケージに引っかかってパニックを起こして引っ張ると、爪が抜けます。ポロンと取れてしまうことがあるんです。

山下:その場合は、やはり太めの血管と神経が切れてしまうことになり、かなり痛がったり出血すると思います。

山下:その時にも、基本的には止血です。ずっと押さえておいてください。嫌がっても、押さえてください。

山下:指先は舐められるので、それを防ぐために、抱っこしながら止血してください。

山下:傷になったところに口のばい菌が入るとかなり危険です。あとあと腫れあがったりとか、治りが悪くなったりすることがあります。

山下:まずは、口で舐めないようにすること。そして、飼い主さんがずっと止血をすることです。

山下:そして、夜中じゅう押さえておくことも厳しいと思います。ある程度じわじわとでも「止まってきたな」と思ったら、足先を巻きましょう。しっかり包帯ですとか、テーピングですとかで、多少「きつすぎでしょう」と思うくらいの強さで、足先全部でいいので、ぐっと巻いておいてください。2、3時間のことだったら、全く問題ないです。

山下:翌日、必ず動物病院を受診しましょう。抜け方によっては、この先を縫わなければならない子も中にはいたりします。そのあたりは、「大丈夫でしょう」と判断するよりは、一度診せてもらうほうが良いです。1週間や2週間、お薬を飲むということもあると思いますので、気をつけてください。