ハムスターの歯のカットはどうしていますか？
伸びすぎる前にケアしましょう！
病院での治療をお見せします！

獣医師・水野：見た目は元気そうなんですけれど、実際は食欲があんまりありません。あんまりご飯を食べて胃なさそうということで、病院に来られています。

水野：動きも良いのですが、よく見てみるとうんちの出が悪かったり、うんちのサイズが小さいということがあります。

水野：原因を見ていくと、この子は歯が伸びていました。

スタッフ：歯のトラブルだったのですか？

水野：そうですね。こんな感じですね、見えますかね。

スタッフ：すごく伸びていますね。

水野：ハムスターはげっ歯類で前歯が伸びますが、上手に何かがかめないということなどがあると、曲がって伸びてしまうんですね。そうすると口がうまく閉じられないなどによって、ご飯が食べられなくなってしまいます。

水野：通常はちゃんとご飯を食べていれば、歯を削ったり切ったりという必要はないです。曲がって生えてしまった場合や、歳をとってくると歯が曲がってくことがあるので、そうすると切らないといけないですね。

スタッフ：今は歯を切っているところですね。だいぶ動いていますね。

水野：この子は割といいことだったので、麻酔鎮静はかけずに済みました。どうしても麻酔をかける必要がある子もいますし、その子の性格によるという感じです。

スタッフ：歯は伸び続けるんですか？

水野：そうですね。ハムスターは前歯が伸び続けますね。

スタッフ：歯が伸びちゃう体質の子は、切り続けることもありますか？

水野：歯が曲がって生えてしまっている子は、基本的に自分で普通にご飯を食べても正常には削れてきません。一度切らなきゃいけなくなった子は、切り続けることが多いですね。だいたい1ヶ月に1回が多いと思います。

スタッフ：飼い主さんはどのように気づくのでしょうか？

水野：ハムスターは元々は肉食動物に狙われる、餌になる側の動物だと思うので、弱っっているところを見せないという性格があります。どうしても弱そうにすると真っ先に狙われるので。

水野：ギリギリまで割と健康そうに見えることが多いので、うんちのサイズや数で状態を見ていただくのがいいと思いますね。

スタッフ：この歯を切っている道具は、動物病院にしかないですか？

水野：元々これはウサギの歯を切る道具です。その時によって電動の工具を使うこともありますし、この子の場合はうさぎの歯を切るものですが、動物病院で置いているような器具です。

スタッフ：おうちで切る人もいますか？

水野：極々稀にいますが、正直あまりお勧めはしないですね。ベロを切ってしまったという症例を見たことがあるので、あまりお勧めはしません。

水野：病院でも麻酔をかけないとできない子もいますので、そういう子はやっぱり安全のために麻酔鎮静をかけてやるべきかなと思いました。

本日の総括

水野：ハムスターの歯のトラブルは多いかなと思います。ただ実際には、歯がおかしいと気づかれる方は多くありません。

ご飯を食べているか、うんちのサイズはどうか、数はどうかなというところを見ていただいて、何かあるようだったら早めに病院にかかってください。

それが歯のトラブルかは分かりませんが何かがありますので、調べてもらった方がいいかなと思います。