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2021.11.23
病院直行!犬を失明から救うSOSのサインに気づけ!vol.6
ワンちゃんの目ヤニが多くなってる、、、
それ、結膜炎のサインかも!?放っておくと最悪の場合「失明」の危険性まで!?
ワンちゃんの目ヤニが悪性か良性かを見極めるポイントとは!?
メインMC・安藤:今回ご説明していただくのは、ワンちゃんの結膜炎についてです。お願いします!
WOLVES HAND獣医師・山下:お願いします!
山下:今、ワンちゃんの目を見ているところです。
安藤:まぶたの裏も腫れ上がっちゃってますね。
山下:そうなんですよ。白目も赤いのが分かりますか?
安藤:はい。
安藤:こっちは正常?あっ!こっちも?
山下:こっちもですね。
山下:特に右眼が確かにひどいですね。
安藤:目ヤニもたくさん出ちゃってますね。
山下:そうですね。これは多分、ワンちゃん自身も気にしていますし、明らかに異常なので飼い主さんもすぐ気づくと思います。
安藤:そうですね。見て分かりますもんね。
山下:そうですね。
安藤:この、黒くなっているのはまた別ですか?
山下:目の周り?
安藤:はい。
山下:これも全部目ヤニのせいです。
安藤:目ヤニのせいで。
山下:もともと白い毛のワンちゃんなんですけど、目ヤニがくっついてしまっているせいで目の周りまで黒く見えてしまっているという感じですね。
安藤:なるほど。
山下:はい。
山下:これはまぶたをグリンとひっくり返しているんですが、まぶたの裏側まで腫れ上がっているのって違和感がありますか?
安藤:ちょっと痛そうです!
山下:痛そうに見えますよね。
山下:黒目は角膜と、白目は結膜と言います。実は、まぶたを裏返したところも結膜と言われていて、「眼瞼結膜」と呼びます。眼瞼ってまぶたのことです。白目の部分は「眼球結膜」と言います。
安藤:眼球結膜。
山下:はい。
山下:通常白目の部分が赤くなって、「目が赤いんです」と相談に来られる飼い主さんが多いんです。でも実は、まぶたを裏返すとまぶたまで腫れ上がってるというケースもあります。まぶたまで波及していると、結構重度です。
安藤:なるほど。
山下:治りにくいことがあったり、治療に時間がかかったりします。
山下:「白目のところが多少赤くなってきたな」という時点で連れてきてもらうのが、早期発見、早期治療になるのかなと思いますね。
安藤:ちなみに、ここまで炎症を起こすというのは、どれくらい日にちが経っていると計算されますか?
山下:結構ね、目は早いんですよ!昨日まで普通だったのに、朝起きたらこんなになっているということもありますので、その症状を見つけた時点で病院に来てもらった方が絶対に手遅れにはならないですね。
安藤:はい。
山下:「手遅れ」と先ほど言ってしまいましたが、結膜が赤くなる結膜炎で留まってくれれば治療はスムーズにいきます。しかし、結膜は眼球の内部にもつながっているので、波及していって炎症が広がると最悪のケース……失明ということにもなりかねません。
安藤:うわー……。はい。
山下:目のことは見つけたら早めに来てもらった方がいいと思いますね。
安藤:そうですね。これは、自分で引っ掻いてしまってこのような状態になってしまったんでしょうか?
山下:そうですね、自分で引っ掻いたケースももちろんあります。そういう時って、目の角膜、黒目のところに傷がついたりばい菌が入ったりで、自分で擦ってしまって目ヤニがでたり結膜が赤くなったりするケースがあります。でもそういう時って、ワンちゃんは目をしょぼつかせるんですよ。
安藤:あっ、「目を開けらんない」みたいに。
山下:そうそう。そういう場合って、特に片目の時が多いです。
山下:今回のケースのワンちゃんは両目に出ているということと、目のしょぼつきを「羞明」と言うんですけどね。羞明がなかったので、おそらく傷とかではなくてばい菌が入ってしまったんだろうと思います。
安藤:毛が邪魔しているというのも、考えられますか?
山下:あると思います。はい。
安藤:なるほど。
山下:これだけ目ヤニも出ているので。目ヤニの色を見てもらいたいんですけど、何色に見えますか?
安藤:白っぽいような、汚れているというか。
山下:うんうん。色が付いていますよね?
安藤:はい。
山下:実際に見るとちょっと黄色がかってたりするんですよ。黄色緑ぐらいな感じなんですよ。
安藤:えー!
山下:わんちゃんも私たちと一緒で、目ヤニはもちろん日常でも出るんですが、透明や薄い白っぽい色なら生理的な範囲の目ヤニです。
安藤:はい。
山下:こういう色が付いてドロドロしている時は、結構ばい菌が悪さしている時があります。目ヤニの色を見て「こういう菌が悪さしているかな?」って大体目星をつけて、私たちも治療を進めていくケースがありますね。
安藤:ばい菌が悪さをしている時は、どんな治療をしますか?
山下:そうですね、やっぱりばい菌をやっつける抗生剤を使っていきます。
安藤:抗生剤ですか。
山下:一番早いのは、抗生剤の入った点眼薬です。プラス、飲み薬を合わせて使うこともあります。
安藤:はい。
山下:でも、闇雲にばい菌を倒す抗生剤を使うと効かない場合もあります。
安藤:えー!ワンちゃんによっては効いたり効かなかったりですか?
山下:そうですね。
山下:なので、確実なのは目ヤニを綿棒で拭うんですよ。
安藤:わお!はい。
山下:それを、「培養」って言って「どんなばい菌が増えていて、どんな抗生剤が効くのか」っていうのを検査するんですね。
山下:「薬剤感受性試験」って言います。
安藤:はい。難しい!
山下:それをすると、「今この子の中でこのばい菌が増えてる、だからこのお薬が効く」っていうのがズバッと分かるので。
安藤:おおー!すごいですね。
山下:寄り道せずに治療ができる、というメリットがあります。
安藤:本当に、「目がおかしいな、腫れてるな、目ヤニが出てきたな、赤いな」って思ったら、即病院に来ていただく、と!
山下:絶対に、目はすぐ来てください。
安藤:ありがとうございます!
山下:はい、ありがとうございます!
今回の総括
安藤:それでは、今回のまとめをお願いします!
山下:ワンちゃんネコちゃんで、目ヤニがたくさん出てきたり目が赤くなってきたりということがあれば、すぐに動物病院に連れてきてください!
安藤:はい!ありがとうございました!
山下:ありがとうございます。
安藤:それでは次回の記事でお会いしましょう。さよならー!
山下:さよならー!