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2022.01.28

【犬の涙やけ】涙やけの原因、対処方法、愛犬のための知識 Vol.18

あれ?泣いている??
犬が涙やけしてしまう原因とは一体何なのか?
治療法や対処法についてお伝えします!

水野:この子は目の下両側が茶色くなっています。

安藤:はい。

水野:この原因は、涙が目からこぼれてしまっていることなんです。じゃあ涙がこぼ
れる原因は何かな、と調べていきます。そもそも涙は目を潤すために出ているので、出続けています。

水野:涙は出続けているんですが、目からはこぼれないように本当はできているんです。

水野:じゃあ出た涙がどこに行くかと言うと、目と鼻をつないでいる「鼻涙管(びるいかん)」という管があって、そこを流れて鼻の方にいきます。

安藤:鼻水として出るんですか?

水野:実際には飲み込んでいるんですね。この子の場合は、鼻涙管が詰まってしまっています。

水野:そのため、目から鼻の方に涙が抜けずに目からこぼれ続けているわけですね。

安藤:はい。

水野:なので毛が変色してしまっているんですね。

水野:この子の場合は毛が茶色くなっているだけですが、もっと進行すると皮膚に炎症や痒みが出たり、さらに感染が起きたりして皮膚病になってしまいます。

安藤:危ないですね。

水野:そうですね。

水野:あとは、涙が単純に増えているという可能性もあります。目に炎症、感染、異物などがある場合。人でも目に埃が入ると涙がすごく出ると思います。

安藤:何が原因かは分からないんですね?

水野:そうですね。この子の場合は鼻涙管が詰まっている可能性が高いです。

安藤:今は茶色い毛が口の方まできていますが、これは塗り薬で治るんですか?茶色所は。

水野:茶色いのを綺麗にする薬もあるんですが、涙が出続けているとまた茶色くなってしまいます。

安藤:それを抑えないといけないんですよね?

水野:そうですね。

水野:鼻涙管がなぜつまるかというと、一番多いのが犬種ですね。ワンちゃんの種類です。

安藤:おおー。

水野:元々、ワンちゃんって狼からきているので、鼻が長細いんですね。ワンちゃんを可愛い顔にするために……。トイプードルとかも可愛い顔をしていますが、鼻がキュッとしていますよね。そうすると目から鼻に抜ける管なので、その管(鼻涙管)が変な形になってしまうんですよね。

安藤:パグとか?

水野:そうですね。なので鼻涙管が元々生まれつき変な形なっているので、トイプードルの子などは結構多いかなと思います。

安藤:はい。

水野:どこが詰まっているかというよりは、きっとどこかで詰まっているので、今はそれを通るようにしてあげるのが「鼻涙管洗浄」という処置です。

水野:これが鼻涙管の開口部ですね。まぶたの上の部分と下の部分の二箇所。片方の目に二つ穴が開いていて、ここから涙が鼻の方へ抜けるようになっています。そこがどこかが詰まっているので、通してあげましょうっていう感じですね。

水野:鼻涙管に細くて柔らかい針のような注射を入れて、生理食塩水を入れて洗浄すると、鼻からお水が出てくるようになるんですね。最初は出ないんですけど、お水を通してあげると鼻から出るようになって、そうすると涙やけがよくなります。

水野:実際にはかなり個体差があって、鼻涙管洗浄をすると必ず目と鼻が通るんですが、すぐにまた涙やけが出てしまう子もいます。1回やってあげると、もう涙やけが出ないという子もいます。

水野:かなり個体差があるんですけど、涙やけがある子に関しては、一度鼻涙管洗浄を検討してもいいかもしれないですね。

安藤:これはお薬では治らないんですか?

水野:お薬で治ることもあるし、目薬で治ることもあります。あとは鼻涙管洗浄後に目薬をすることで、詰まらないように意地をすることもできますね。

水野:あとは、ご飯を変えると治ったりすることもあったりするようです。

安藤:ご飯は肉系を揚げていたら詰まりやすいとかありますか?

水野:むしろ、肉系の方が良いということはありますね。

安藤:なんでなんでしょうか?

水野:おそらくなんですが、ワンちゃんが元々肉食よりの雑食なので、そこに由来すると思います。ドッグフードはお米や小麦などの炭水化物が多く入っています。本来ワンちゃんが食べるご飯とは、違うものをあげていることが多いです。本来のワンちゃんが野生で食べていたであろうご飯に変えてあげると、治っちゃうということはありますね。

安藤:すごいですね。ご飯で治っちゃう。

今回の総括

安藤:では先生、今日のまとめをお願いします!

水野:目の下の皮膚が茶色いなと思ったら、病院に連れて行くのがいいかなと思います。今回は鼻涙管の閉塞でしたが、流涙症(りゅうるいしょう、涙が流れる病気)には色々な原因がありますので、病院で一度調べてみることをおすすめします。

安藤:ありがとうございます。次回の記事でお会いしましょう!さよなら!