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2023.11.21

【命を救え】ハムスターの首の腫瘍を切除した結果・・・ Vol.74

前回首の腫瘍を摘出したハムスター。
すっかり元気になりました!
あとは手術糸が消えるのを待つだけです。


獣医師・水野:こんにちは!WOLVES HAND獣医師の水野です。
よろしくお願いします。

スタッフ:よろしくお願いします。
前回に引き続き、ハムスターの首の腫瘍の話ですね。
手術の後の様子を、今日は先生にお伺いしたいと思います。


水野:これが術後1週間くらいの様子ですね。
傷の状態を見せにきていただくのと、糸を取るために来ていただいています。
非常に元気になっています。

スタッフ:動きが活発になっていますね。

水野:そうですね。
食欲も問題なくありますし、腫瘍も無くなって動きやすくなったと思います。

スタッフ:手術の後はその日のうちに帰るんですか?

水野:ハムスターの手術に関しては、基本的に当日来院していただいて夕方にはもう退院としています。
なかなか大きい動物のように傷の管理をしたりとか、傷をかじらないようにエリザベスカラーをつけたりとか、ハムスターにもありますが積極的に管理をするのが難しいです。

いじっても問題がないように手術をするのが通常のやり方だと思います。


水野:傷の状態です。手術で縫った時の糸と、糸を上から守るために外科用の接着剤を使用していて、かじられないようにしています。
接着剤がちょっと残っている状態ですけれども。

スタッフ:この接着剤はどうやって取れていくんですか?

水野:基本的には皮膚がターンオーバーというんですかね。
だんだん新しいものに変わっていって、剥がれていきます。

糸は基本的に溶けるものを使用していますが、必要があれば抜糸をしたりしなかったりと症例に合わせてやります。


スタッフ:この子は他の場所に腫瘍はなかったんですか?

水野:この子は他にはなかったのかなとは思いますね。
今も元気に生きているので、良かったと思います。

スタッフ:あれぐらい大きい腫瘍は悪性と呼ばれるものですか?

水野:この子も病理検査に出して、悪性のものでした。
今回の手術で採り切れていそうなので、再発してこないかどうか定期的なチェックは必要になりますが、
今後も元気に生きていけるんではないかなと思います。


スタッフ:手術をしてなかったら1週間や1ヶ月の命とおっしゃられていましたね。

水野:そうですね。1ヶ月は持たなかったかなと思います。


水野:なかなか2歳を超えているという状態で、しかも他の病院さんで何件も「もうこの子はできない」と断られている状態ですから、
飼い主さんも迷われていましたが、手術を決断していただいて良かったのかなと思いますね。