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2022.02.12

首が曲がったまま戻らない…放置は危険な病気「斜頸」について Vol.20

ハムスターの首が曲がったまま戻らない!?
なってしまう原因はなんなのか?対処法はあるのか?
獣医師が徹底解説します!

獣医師・村井:ジャンガリアンハムスターさんですね。

メインMC・安藤:はい。

村井:オーナー様が顔の傾きに気付かれて、来院していただいた形です。正面から見ると分かりやすいです。

安藤:右に傾いていますね。

村井:そうですね。右に少し傾いていますね。

村井:症状としては、「斜めの頸」と書いて、「斜頸(しゃけい)」というものです。この子は今1歳ですね。

安藤:1歳。

村井:はい。ジャンガリアンハムスターさんは、寿命が2年から3年くらいですので、1歳くらいから、ちょこちょこ病気が出てくることが多いですね。

村井:ただ斜頸は、一般的に多い病気ではありません。珍しい病気ですね。あまり見る病気ではないですね。この子は幸い斜頸になっていても、食欲も元気も問題がないです。しかし、オーナー様が気になるという事で連れてこられました。

安藤:そうですよね。ちょっと気になりますよね。

村井:気になりますよね。

安藤:本人は傾いているということは分かっているんでしょうか?

村井:傾いているとは、あまり自覚できていないですね。ですので、まっすぐ歩こうと思っても、右側に寄っていっちゃったりしますよね。

村井:そういうときは、問題になるのはだいたい頭の中か耳の中です。

安藤:耳の中!

村井:そうですね。

安藤:確かに! 結構グシャってなっていますね。

村井:ああいえ、それは関係ないです(笑)

安藤:(笑)

村井:もっと耳の奥の方、「内耳」と言われている方です。これは外耳。外耳は関係ないかな。

村井:グシャってなっていますが、耳がちっちゃいので、あまり中を見ることができません。頭の中を診ようと思うと、精密検査……いわゆる? なんでしょう。

安藤:MRI!

村井:お! 正解! MRIとかをしないといけませんが、MRIをするには?

安藤:お金がかかる……。

村井:そう、お金もかかる。ハムスターさん的には?

安藤:デカすぎる。

村井:あー、それはあります。

安藤:えー……。あ、麻酔!

村井:そう、麻酔が必要。

安藤:はい!

村井:ですから、リスクがあります。

安藤:リスクが高いんですね。

村井:そしてこの子は元気で、食欲もあります。

安藤:はい。

村井:食欲と元気があれば、MRI検査をやるメリットは少ないかなと思いますね。

村井:多くの場合は、やはり感染症か炎症が絡んでいることが多いです。

安藤:はい。

村井:この子も、感染症か炎症に原因があるのだろうということで、治療を開始しました。飲み薬治療ですね!

安藤:飲み薬で。

村井:はい、飲み薬で。飲み薬治療をしてしばらく経ったのが、この動画を撮っている状態です。状態として悪くはなっていないのですが、大きく改善しているような状態ではないです。

村井:斜頸って、ワンちゃんとかもなることが多いのですが、すごく治りにくい症状なんですよ。

安藤:はい。

村井:ひとつの目標としては、元気と食欲があって、問題なく食べられて、日常生活に不自由がなければOKかなと。この子は今回の治療で薬の種類を何回か変えてますが、これ以上色々な薬を使うと、この子の負担にもなります。

安藤:点滴とかはしないんですか?

村井:食欲が減っていたらします。

安藤:あ、食欲が減っていたら。

村井:食欲が減っていなかったらしないですね。今は元気なので、このまま薬を少しずつ減らしていこうかなと思っていますね。

安藤:ハムちゃんのお薬は、錠剤ですか? 液体ですか?

村井:液体が多いですね。僕は液体で出します。甘くして。

安藤:もうそのまま口に入れてあげる?

村井:そう。液体で出して薬を飲ませる用の注射器を出すので、その注射器で口の横に置いてあげるか、好物にかけて食べさせてあげるか。甘いから、注射器を自分で持って舐める子はいます。

安藤:かわいいですね!

村井:そう、かわいいかわいい。

安藤:これ、今は右に傾いていますが、左に傾く子もあるんですか?

村井:いるいる。ハムスターさんはレアですが、一番よく傾く、斜頸になりやすい動物は、うさぎ。

安藤:うさぎ!?

村井:うさぎの斜頸は、頭の中の寄生虫「エンセファリトゾーン」が原因の可能性が高いです。

安藤:エンセファリトゾーン。

村井:お、よく言えましたね。

安藤:ありがとうございます。

村井:うさぎさんは、絶対すぐに病院に行かないといけないですね。ハムスターさんも、すぐに行かないといけないです。

安藤:先生痩せました?

村井:あ、実は!

安藤:ちょっと痩せました?

村井:お気づきに。

安藤:何kgくらい?

村井:今日で-22kg。

安藤:-22kg!!!! 前回撮影して、今回の撮影になるんですけれども。期間的にも空いたと思いますが、1ヶ月でどのくらい……。

村井:ちょっと心配されるかもしれないですが、健康的にね! 痩せてますから!!

安藤:健康的に。

村井:10kgくらいです。

安藤:10kgくらい! すごいですね……。

村井:いやいやいやいや。

安藤:ハムちゃんが10kg減ったら、もう大変ですね。

村井:それはね、それはそうですね。理由があって痩せているので、僕は。

安藤:あ、そうなんですね。モテようと思って……。

村井:そうそうそう。いやそれはあかん!! そんなん流されたらあかんて! それかなりやばい。

安藤:(笑)

(しっかり使わせていただきました)

村井:ランニングでね。

安藤:ランニングで! 大阪マラソンとか東京マラソンとかってなったときに、先生が出ているかもしれないですね。テレビに。

村井:出たい! ホノルルマラソンとかね。

安藤:そうですね。ウルブズハンドを背負ってもらって。

村井:そうね! いいね!

安藤:犬の帽子被って。あ、オオカミですね。頑張ってください。

村井:はい。頑張ります!!

安藤:ありがとうございます。

安藤:それでは、先生。本日のまとめをお願いいたします!

村井:はい。食欲・元気に問題がなくても、斜頸の症状が大きい場合には命にかかわることもあります。そこのところは飼い主様で判断されるのではなくて、一度病院の方へ来ていただいて、診させてもらえればなと思います。お願いします!

安藤:はい。ありがとうございます!

村井:ありがとうございます!

安藤:それでは、次の記事でお会いしましょう! さようなら!

村井:さようなら!