レプトスピラ症

レプトスピラ症

 レプトスピラ症は、レプトスピラが感染して起こる犬にも人間にも感染する人獣共通感染症です。
 ネズミなどの尿に含まれるレプトスピラに汚染された水や土に触れることにより感染します。
 はじめは血液中に入り、その後肝臓や腎臓で増殖し、肝臓や腎臓に障害が見られるようになります。

症状

 一般的に元気が無くなったり、食欲がなくなったりし、発熱が見られるようになります。
 そして急性腎障害を起こすことにより、嘔吐などが見られ、乏尿無尿になります。肝臓は障害を受け、肝酵素が上昇し、黄疸が見られるようになります。
 また、炎症によって出血しやすい状態になり、肺に出血が見られたり、多臓器に渡って出血が見られ、死に至ることの多い病気です。

治療

  • 静脈点滴
  • 抗生剤の投与
  • その他、症状や状態に対する対症療法
血液透析

 レプトスピラ症では多くの場合、急性腎障害を起こします。
 急性腎障害で輸液療法に反応しない場合は、血液透析が必須になります。
 乏尿、無尿になった場合は血液透析を行います。

予後

 感染した犬では主に急性腎障害によって無尿状態になり亡くなる、もしくは炎症により出血しやすくなり多臓器不全で亡くなることが多く見られます。
 通常の輸液療法では急性腎障害の無尿状態は回復する可能性は低いですが、血液透析を行うことにより、尿が出るまで血液透析で腎臓の代替治療を行うことにより、回復する可能性が飛躍的にあがります。