チョコレート中毒にご注意

 チョコレートの味や匂いを好む子が多く、チョコレートを大量に食べてしまう事でチョコレート中毒を起こします。下痢や嘔吐を引き起こしたり、痙攣や発作、重度であれば死亡する例もあります。
 また、中毒症状がなくてもチョコレートに含まれる脂肪やナッツ類によって膵炎を引き起こすことがあります。

チョコレートによって引き起こされるもの

チョコレート中毒

 チョコレートに含まれるメチルキサンチン系の化合物であるテオブロミン、カフェインによって引き起こされる。

脂肪による膵炎

 チョコレートは多くの脂肪を含むため、中毒とは別に膵炎を引き起こすことがある。

ナッツ類による膵炎

 チョコレート内にナッツ類が含まれていると、これも脂肪を多く含むため、膵炎の原因となり得る。

症状が引き起こされる量

軽度症状重度症状致死量
テオブロミン量~40mg/kg40~80mg/kg80~300mg/kg
カフェイン量~40mg/kg40~80mg/kg80~300mg/kg

中毒は個体差があるため、少量でも重篤になることがございます。

チョコレートの量で換算した目安の量

軽度症状重度症状致死量
ミルクチョコレート~20g/kg20~40g/kg40~150g/kg
ビターチョコレート~5g/kg5~10g/kg10~35g/kg
ココアパウダー~1g/kg1~2g/kg2~7g/kg

チョコレートのテオブロミンやカフェインの含有量によって、量は変わります。

膵炎

 チョコレートには多くの脂肪が含まれており、中毒にならなくとも膵炎になる子も多くみられます。そして、この膵炎もリスクの高い病気となります。
 このチョコレートによる膵炎は当日の検査で異常が出なくても、2~3日後に症状が出たり、検査で異常値が見つかったりします。
 そのため、チョコレートを食べた場合は数日間は注意が必要となります。